日本神話からの考察

女装に関する歴史上の最も象徴的なものとして、日本逸話に語られる建国の英雄、倭健命(ヤマトタケル)の物語は古事記と書記によって伝承されている。内容は実父の依頼により熊曾建兄のあだ討ちを命じられ、単身でその業を果すべく乗り込むが、その前に叔母の元に立ち寄り衣装一式を借り剣を隠し持ち目的の為に出発する。その後、機会を狙い男の髪型を女とし、持参の衣服を身にまとい少女の姿になる。いわゆる女装の姿を意味するのだが、あだ討ちの的はそれを気に入り、多いに宴席を楽しんだ。その後、宴も酣と成った折、懐より剣を抜き業を遂げるが、その姿が我が国の美として健在し、青年英雄として奉られる。この伝説に於ける価値観には男性が女装することに対するマイナスファクターは一切みられない。このような古来の形跡は様々な観点から捉えられているが、何れも優れた人間の力の源として認可されているようだ。他にも現在の写真に当る形で描画によって様々な資料が残されているが、全てに於いて意味合いは同様である。女装することにより性別を超えた異次元的な存在となり、通常の人間が成しえない強靭な能力を持つことによって、新たな命を生むと信じた心の表れではないだろうか・・・・ 。