現代の異性装産業

近年に於ける女装文化の歴史を紐解くと、江戸時代などの衣類は現在では着物と呼ばれるものであり、その仕立ては言わばルーズフィットであり、性別的には明確な区別が無かったと言える。つまり形・色・模様・配置などについて加える装飾上の工夫を除けば男女兼用であったと言える。しかし、その後西洋文化の到来により、洋装衣料が一般化することによって性別による衣服の差異は広がって行く事になる。ボディーにフィットするシルエットは男性が着用するには困難であり、製造業者もユーザーターゲットを明確に区別しそれに応じてマーケットを展開するに至った。しかし、1979年女装クラブ兼販売店「エリザベス」の出現により、静かながらその流通に革命を起こすのであるが、女装衣類専門にターゲットを絞ったことから品数や価格には限界があった。そしてその一年後には大手下着メーカーなどがカタログ通販を全国的なスケールで展開する。この場合に於いては購入方法が接客システムではない為、女装者にとって敷居が高くなく又、品揃えやサイズに関する問題においてもエリザベスのそれとの比ではなかった。更に、今日ではインターネットの普及によってウェブ通信販売での購入もポピュラーな物になる。ネット上のオークションで「コスプレ衣装」を検索エンジンにかけると、ミニスカートのコスチュームで、「男性用サイズ」も選択できるシステムが有るほどだ。