社会の中での抑圧

生物の性欲は子孫を残しその種を存続させる自然の理に即した物だが、当の生存を継続させるためにはその活動が非常に重要であり、未来の種の継承はある次元からみれば二の次と考えられる。社会的状況からこの点に目を向けると、生産における経済基盤のメインとなるポジションは性別で言えばむしろ男性であり、女性は商品側に立って活動する体系を見ることができる。したがって、現在の命に対する危機感は性別的には明白であり、性欲は脳に支配されるものと認識を加味すると、遥かに女性の方が勝っていると考える次第である。ある性研究学者は、男性は女性に情欲を抱き、女装をすると性的倒錯を与え一般的嗜好から外れるとの見解があるが、その大半は女性が抱く心理であり、自身の性との照合によって生まれたものではないかと推察する。ファッションは自由であり、女装もそれに漏れるものではない。セックスと装いとの無理な関連付けは、人の感性に混乱を生み正当な心理の発展を阻害する。写真スタジオの立場からの提案となるが、湾曲した偏見を気に留める事なく、フリーダムな自己の表現を時代と共に大いに楽しもうではないか。女装は一般認識のそれとは若干の食い違いが見られ、非常に高尚な美の追求と言えるのではないだろうか。